「腰痛の予防として腹筋、背筋をした方が良いですか?」という質問をよく受けます。
腹筋や背筋は場所的に筋肉のコルセットになって腰を守るので筋トレを病院や接骨院等でも勧めていることが多いようです。一般的にもそう思われています。
これは「筋力不足→腰痛→筋トレ必要」という考え方ですが、腰痛になった人は皆筋力不足なのかという疑問があります。筋トレやをしていた人が何かの拍子でしなくなった場合に確かに筋力が落ちますが日常生活に支障が出るほど落ちるわけではありません。それであれば腰痛以外の症状も出てこないとおかしいわけです。
運動をしていない人でも腰痛になる程筋力が落ちるわけではありません。日常生活が普通に送れていればその人にとっての必要最低限の筋肉はあるはずなので腰痛になる程筋肉が落ちたとは考えにくいのです。
それよりも筋肉は減っていないが筋肉が硬くなったことによって充分な力が発揮できていないと考える方が無理がありません。腰痛は硬くなっている筋肉を伸ばして痛くなったり、硬くなっている筋肉が血管を潰して血行が悪くなって痛くなったことによるものだからです。
筋肉が硬いのだから対策としては筋肉を緩めていけば働いていなかった筋力は回復するのです。その後で腹筋や背筋で筋力をつけるのは構いません。ただし当接骨院としては腰痛の予防としてストレッチで筋肉を緩める、テニスボールでトリガーポイントを解消させる方をお勧めします。
更にウォーキングの様な軽度の運動もお勧めしています。ウォーキングは腰痛に最も関係のある股関節周囲の筋肉を長時間動かすことによってその筋肉の血行をよくします。さらに歩行中は日頃のストレスを忘れやすいので副交感神経が優位の時間が長くなります。すると相対的に交感神経が優位の時間が短くなるので常にストレスがかかっている人には自律神経のバランスを整えることができるのです。
腰痛になる人は交感神経が優位の状態が長く続いている人が多いので自律神経のバランスが整うと全身の筋肉が柔らかくなるので腰痛にはなりにくくなるのです。