「四十肩・五十肩は繰り返しますか？」という質問をされたことがあります。
無理もありません。経験した人でないとこの辛さはわからないかもしれませんが数年続くかもしれないし四十肩・五十肩が再発したらと思うとゾッとしますよね。
一般的には四十肩・五十肩は同じ側の再発はほとんどないとされています。例えば左肩が四十肩・五十肩になった場合は右肩になることはあっても左肩は再発しにくいということです。質問に対する答えはこれで終わりです。
ついでに言いますと患者さんから聞いたところによると同側に再発したという人が何人かいました。これはおそらく再発したうちの一方が四十肩・五十肩でもう一方が違う疾患だったのではないかと思われます。
四十肩・五十肩という名前が有名なため肩が痛かったり、腕の挙がりが悪くなると四十肩・五十肩だと考えてしまう方が多いからです。そしてそれはこの業界でも同じなのです。
肩の疾患の初期はというのは肩を動かすと痛い、じっとしていても痛い、腕が上がらない等だいたい症状が似ていて時間が経つに従って疾患ごとの違いがでてくるものです。
ところが中には何もしないでそのままにしておいても良くなる場合もあります。ある日、腕を上に挙げた時に初めて片側の挙がりが悪いことに気がつく場合もあります。これらを自己判断で四十肩・五十肩だと思ってしまっている場合もあるのです。
今回起きたのが、じっとしていても肩の痛みがあって、夜間痛がひどくて、肩を動かしても痛みがあって、そのうちに肩が固って挙がらなくなって、病院で診察の結果四十肩・五十肩と言われたのであれば繰り返す可能性は低いでしょう。もし次回起きたとしても別の疾患の可能性が高くなります。
ただし、今回、今あげた症状ではなくて病院で四十肩・五十肩と言われていないのであればそれは四十肩・五十肩ではないかもしれません。つまり次回に四十肩・五十肩になる可能性はあるわけです。そのためにも肩が痛くなった場合は病院で見てもらうようにして四十肩・五十肩なのかどうかを確認しておいた方が良いでしょう。