温湿布と冷湿布の使い方
「温湿布と冷湿布のどちらがいいですか」という質問をよく受けます。「痛み始めは冷湿布、数日後から温湿布」というのが一般的でしょう。
ところが湿布の一番の効能は痛みを抑えることで温めたり冷やしたりする効果はありません。つまりどちらを使っても構わないということが正解になります。
湿布の働き
湿布が有効なのは筋肉が硬くなることが原因の場合と筋肉が傷つくことが原因の場合があります。
筋肉が傷つくことが原因の場合
筋肉が傷つくことが原因の場合は「筋肉が傷つく→炎症→痛み」という流れで代表疾患には足の捻挫、肉離れ、打撲などがあります。
傷ついた筋肉が修復されれば痛みは消えますが湿布には筋肉を修復する働きはありません。湿布で痛みを抑えている間に筋肉が修復されるのを待っているのです。
この場合は痛いところが悪いところなので痛いところに湿布を貼りましょう。
筋肉が硬くなることが原因の場合
筋肉が硬くなることが原因の場合「筋肉が硬くなる→血行不良→痛み」という流れで、代表疾患には腰痛、ぎっくり腰、寝違え、頭痛、坐骨神経痛等があります。
筋肉が緩んで血行が改善されれば痛みは消えていきますが湿布には筋肉を緩める働きはありません。湿布で痛みを抑えている間に筋肉が緩んでくるのを待っているのです。
この場合は筋肉が硬い部分と痛い部分は頭痛と首肩、足の痺れと臀部のようにイコールではなく離れている場合が多いので原因部分を探してから湿布を貼ることになります。
専門家に貼る場所を教えてもらった方が良いでしょう。
まとめ
「湿布を貼っていると楽になるんだけど外すと・・・。」と言うのは湿布が痛みを抑えているだけで原因は良くなっていないということなのです。
短期的なものであればいずれ筋肉が正常に戻るのでそれでも良いのですが長期に渡って湿布を必要としている場合は筋肉が正常になっていないと言う事なので湿布以外の根本的な対策が必要になります。