腰椎椎間板ヘルニア

Last Updated on 2024年8月9日 by sakura

腰椎椎間板ヘルニアとは

腰椎椎間板ヘルニアは腰部の背骨と背骨の間にあるゼリー状の椎間板が押しつぶされてはみ出た状態になっているもの。そのヘルニアが近くを通っている神経を圧迫すると足の痺れや腰痛を引き起こすとされています。

以前は手術することも多かったのですが、現在ではある程度の期間で症状の軽減をみることが多いので薬やリハビリ等の保存療法で経過観察していくというのが病院での基本方針です。

ヘルニアの問題点

ヘルニアの問題点は検査結果と症状が必ずしも一致しないことが挙げられます。「ヘルニアによって足の痺れがある人」と「ヘルニアがあっても足の痺れがない人」の2通りがあり、当然後者は症状がないので治療に来ることはありません。

更に足の痺れがあってヘルニアと診断された人でも当院のような「ヘルニアに対する治療を行っていない」所の治療で軽減してしまうことも珍しくはありません。「その人は本当はヘルニアでは無かったのかもしれない」と思うかもしれませんが正にその通り。見かけ上はヘルニアがあってもそれが足の痺れに結びつかない場合というのかなり存在するのです。

これを理解しておかないとヘルニアという言葉に騙されていつまでたっても良くならない治療を続けていくことになります。

対処法

ヘルニアが原因の場合

病院でヘルニアが原因とされた場合には2つの対処方法があります。

手術をする

ヘルニアを無くす方法は手術しかないのですが絶対に良くなるものではなく、他の治療方法と比べて短期的には有効ですが長期で見るとそれほど差がないとされています。

さらに手術をしなくても1~2ヶ月で軽減する可能性があるので第一選択にはなりません。生活に支障が出る状態が続くような場合ならともかく、それ以外では積極的には勧められてはいないようです。

自然に治るのを待つ

ある程度の時期が来ればヘルニアが吸収されたり、またヘルニア自体は変化がなくても自然と腰痛や足の痺れは良くなっていくことがあるので、それまでは薬やリハビリ等で痛みを抑えるという方法がメインになります。

この方法はヘルニアを治しているわけではないので、足の痺れが治らなければ漫然と薬を服用し続けることになります。

ヘルニアがあってもそれが原因ではない場合

現在では「ヘルニアがあっても足の痺れがない」という人はいくらでもいることがわかっています。これは足が痺れていてヘルニアが見つかったとしても必ずしもそれが原因ではないということ。その有力な原因の一つにトリガーポイントがあります。

ある筋肉にトリガーポイントという硬結(コリ)ができると腰痛や足の痺れを引き起こすのですが、トリガーポイントを解消すると腰痛や足の痺れも解消してしまうのです。

治療

当院ではトリガーポイント解消のために整体治療をおこなうか、東洋医学的観点からの鍼灸気功治療のどちらかになります。保険は使えません。

最後に

もしヘルニアが原因であるならば対処法は「手術」か「リハビリで自然に治るのを待つ」のどちらかしかありませんのでこれは病院で治療を受けるべき。当院のような手技療法の治療院ではヘルニアそのものを治すことは出来ません。

ただし「ヘルニア≠足の痺れ」の場合もあるということを頭の片隅に入れておき、病院で良い効果が見られない場合に当院のような手技療法をおこなうところも視野に入れると良いのではないでしょうか。ヘルニアの一番の対処法は治療そのものよりも固定観念を変えるということなのです。