Last Updated on 2026年6月24日 by sakura
ぎっくり腰の時にお風呂に入っても大丈夫なのか?
ぎっくり腰の時にお風呂に入っても大丈夫ですかという質問をよく受けます。
慢性的な腰痛の場合は温めた方が血行が良くなり、組織の修復を助けると考えられるためお勧めしています。しかし腰痛の初期、いわゆるぎっくり腰の場合は、入浴後に悪化することがあるため一般的には勧められていません。
ではなぜそう言われるのでしょうか。考えられる理由を挙げてみます。
温めたことによる
ぎっくり腰になると筋肉などが損傷して炎症を起こしているため、温めると悪化するというのが一般的な考え方です。そのため最初は冷やし、数日過ぎてから温めた方が良いと言われています。
ところが現在では、ぎっくり腰の対処法として安静にしているよりも、無理のない範囲で日常生活を続けた方が回復が良いとされています。もし腰の炎症だけが原因であれば安静の方が良いはずです。
このことから、ぎっくり腰の原因は単純に腰の炎症だけではないのかもしれません。
つまり、腰に炎症が起きてぎっくり腰になっている場合と、腰以外の主に筋肉に問題があり、その結果としてぎっくり腰になっている場合です。
後者の場合は腰そのものに炎症が起きているわけではないので、温めても問題ない可能性があります。
ただし実際にはどちらなのかを患者さん自身が判断することは難しいため、そのような場合は入浴を避ける方が無難でしょう。
ちなみに、ぎっくり腰になった患者さんがお風呂に入った後に明らかに悪化したという話は、それほど多く聞いたことがありません。
座ったことによる
ストレスや内臓の問題を除くと、ぎっくり腰や腰痛の原因として多いのは座っていることです。実際に座った状態から立ち上がる時に発症することも少なくありません。
中でも長座、体育座り、あぐら、横座りなどは腰への負担が大きくなります。
浴槽の中では大体が体育座りか長座になりますよね。そして浴槽から立ち上がる時は、椅子から立ち上がる時よりも腰に大きな負担がかかります。
そのため入浴後に腰痛が悪化した場合、温めたことよりも浴槽内の姿勢や立ち上がる動作が影響している可能性もあると考えています。
ぎっくり腰の経過として
もう一つ、お風呂とは直接関係ありませんが、ぎっくり腰そのものの経過も考えられます。
ぎっくり腰にも他の疾患と同じように病期があり、発症直後よりも数時間後や翌日の方が痛みが強くなることがあります。そしてピークを迎えた後、徐々に痛みは軽減していきます。
もしその痛みのピークがたまたま入浴した時間帯と重なれば、「お風呂に入ったから悪化した」と感じてしまうかもしれません。
実際には入浴とは関係なく、ぎっくり腰の自然な経過だったということも考えられます。
対策
よほどの重症であれば、そもそも入浴すること自体が難しいでしょう。入浴できるのであれば、まだ動ける状態なのかもしれません。
無難なのはお風呂に入らないことです。
どうしても入りたいのであれば、浴槽につからず短時間のシャワーにするのが良いでしょう。
また、入浴後に痛みが強くなった場合は、アイスノンや氷などを利用して10〜15分程度冷やしてください。これを数回繰り返すことで症状が落ち着くことがあります。
ただし腰以外の筋肉などに原因がある場合は、冷やしてもあまり変化が出ないことがあります。
一般的にはぎっくり腰の初期は入浴を避けた方が良いと言われています。しかし実際には入浴そのものよりも、浴槽内の姿勢や立ち上がる動作、あるいはぎっくり腰の自然な経過が関係している可能性もあります。
判断に迷う場合は無理に入浴せず、シャワー程度にして様子を見るのが良いでしょう。
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