ぎっくり腰の対処法

はじめに

ぎっくり腰というのは正式名称ではないため定義というものがありませんが、当院では簡易的に発症後1ヶ月以内で筋肉が原因の腰痛ことを急性腰痛(ぎっくり腰)、1ヶ月以上経過している腰痛を慢性腰痛としています。

同じ腰痛なのになぜ分けているのかというとその理由は3つあります。

  1. ぎっくり腰の多くは1ヶ月で良くなるため(慢性腰痛は良くならない)
  2. ぎっくり腰と慢性腰痛では施術が異なるため
  3. ぎっくり腰は保険の適応になることが多いため(慢性腰痛は不適応)

原因

ぎっくり腰の原因として「重いものを持って」「下の物を拾おうとして」等が良く挙げられていますが、それらは始まるきっかけに過ぎません。重要なのはそれまでにぎっくり腰になる下地が整っていたことなのです。

下地というのは日常生活で最も腰に負担をかけているデスクワーク、車の運転、電車、TV鑑賞、携帯電話等の座っていること。一見楽なように感じますが実際は腰の周囲には負担がかかり、腰周囲の筋肉の疲労が地味に蓄積して筋肉が硬くなっていきます。

体調が正常であればそのような時でも筋肉の疲労は自然に修復されますが、睡眠不足やストレス等で疲労が強くなると筋肉の修復が間に合わなくなるためにぎっくり腰になるのです。

つまり「腰に負担をかけ過ぎたことによる筋肉の疲労」と「身体の疲労」というのがぎっくり腰の原因ということになります。

筋肉であると考える理由

腰痛の85%は原因不明だと公式に発表されていますが、臨床で行われている電気療法やマッサージ等の治療は筋肉に対して行なっているものなのでほとんどが筋肉であると考えられます。

ぎっくり腰の特徴は「腰を曲げると痛みがある」ということ。柔軟体操で腰を押してもらう時に腰が硬いと痛く感じますが、これは筋肉が硬いのに無理に伸ばそうとして痛みを起こしているのです。

ぎっくり腰もこの延長線上で、例えて言うと足が攣ったような状態が腰の筋肉に起きているのでその筋肉を緩めていくのが最初におこなう治療になります。

安静は勧められていない

筋肉が痛みを起こすのには「筋肉が傷ついている場合」と「筋肉が硬くなっている場合」があります。例えば肉離れや打撲の様に「筋肉が傷ついている場合」は傷口が早く塞がるように安静にする必要がありますが、「筋肉が硬くなっている場合」は緩めるために動かした方が良いのです。

現在ぎっくり腰は動ける範囲で動いた方が治りが良いと言われていますが、これは筋肉が硬くなっているために緩めていった方が良いということになります。更に筋肉を硬くしてしまうため冷やす必要もありません。

ぎっくり腰の分類

当院では歩き方によって3つに分類して治療を行っています。

普通に歩ける

このタイプの一番の特徴は「普通の姿勢で普通の速度で歩ける」こと。「前に曲げた時だけ痛い」とか「捻った時だけ痛い」のように一つの動作だけが痛い場合が多く、コルセットが一番有効なタイプの腰痛でもあります。

腰が伸びない

このタイプの特徴は椅子から立ち上がる時に腰が伸びず歩行も丸まり気味なこと。腰も痛いのですがそれよりも腰が伸びないと訴えることが多いです。

ゆっくり歩く

このタイプが典型的なぎっくり腰で一番の特徴は歩くと痛みがあるために歩行が遅くなることと、どの方向に曲げても痛いこと。他には椅子に座るとすぐに痛みが出てくることや腰に力が入らないので立ち上がる時に時間がかかることがあげられます。仰向けもうつ伏せも辛いのですが、特にうつ伏せから起き上がるのが困難です。

基本的にぎっくり腰は安静は勧められていませんがこのタイプだけは安静にした方が良いでしょう(どの方向に動かしても痛みが強くなるので安静にせざるをえません)。

治療

当接骨院でのぎっくり腰の治療は保険と自費(整体と鍼灸気功)に分かれます。「普通に歩ける」「腰が伸びない」場合は保険でも自費でも対応できますが、「ゆっくり歩く」場合は自費の治療を選ぶようにしてください。これは他の2つと比べて全身の影響が強いため全身の治療を行う自費の方が向いているからです。

更に「ゆっくり歩く」場合は治療をしてもしばらくは痛みが変わらないということも珍しくありませんので数日間は家で安静にして少し落ち着いてから治療に行くようにしても良いでしょう。

ちなみに数年前までは鍼灸もマッサージも他の治療法と比べて特に効果はみられないとされていましたが、2017年に米国の内科学会が「腰痛の多くは治療の有無に関係なく時間の経過とともに改善していくので先ず温熱療法やマッサージや鍼等の薬物以外の治療法を選択すべき」とする腰痛のガイドラインを発表しています。

経過

ぎっくり腰の経過は2週間タイプと4週間タイプに分けて考えています。「普通に歩ける」「腰が伸びない」タイプは2週間、「ゆっくり歩く」タイプは2~4週間というのが一つの目安で、一部はそのまま慢性腰痛に移行します。

その他

コルセットをお持ちの方は付け方の確認をしますのでお持ちください。できる範囲でのストレッチや体操やツボもお教えします。

完全予約制

ぎっくり腰では待合室での待ち時間は非常につらいものがあります。自宅であれば痛いなりに動いたり寝転がったりできますが待合室では人の目もあってそれもできません。その点当接骨院・鍼灸院では完全予約制なので待つことなくすぐに治療を受けることができます。
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