腰痛・慢性腰痛の対処法

はじめに

殆どの腰痛は1~2ヶ月程で良くなることが多い筋肉由来のものですが中にはそれ以上経過しても軽減しないということもあります。これを慢性腰痛と言い、このような場合は筋肉由来の腰痛ではない可能性も僅かながらありますので先ずは病院に行って診てもらい、その後で整体なり鍼灸の治療を開始するべきでしょう。

原因

自然治癒力の低下

人間の身体は日々壊されているのですが、自分で治す力、いわゆる自然治癒力と言うのが備わっているため何か問題が起きたとしても普通は自然に修復されていきます。

ところが生活習慣や生活環境のストレスにより自然治癒力が低下した場合は修復が遅れます。特に酷使している部分から修復が間に合わなくなるため最終的にはその部分から痛みを引き起こすのです。

自然治癒力が低下した人が体調を壊したりするのと同じで、腰に負担をかけすぎている人は自然治癒力の低下により腰痛になりやすく長引きやすくなるのです。

対処法

自然治癒力の低下を引き起こしている生活習慣の改善(睡眠、食事、運動、規則正しい生活、ストレス等)等の全身のセルフケアが必要になります。

使い過ぎ

腰痛が長引いている人は自然治癒力が低下している状態で腰に負担をかけすぎている可能性が高いと書きました。

腰に負担をかけすぎているというのは腰の曲げ伸ばし、前かがみ、座るというようなことを長時間、長期間にわたりおこなうこと。腰の曲げ伸ばし、前かがみというのは腰痛の原因として納得できると思いますが、座ることが腰痛の原因になると言われてもあまりピンとこないかもしれません。

実は臥位、坐位、立位の3つに分けられる人間の姿勢の中で坐位だけが股関節が屈曲している分不自然な姿勢なのです。

股関節の屈曲のどこが不自然なのかと思う人もいるかもしれませんので例を出します。例えば肘を直角に曲げた状態と下に垂らしている場合とどちらが楽なのか、そしてそれを長時間続けられるのかと言うこと。関節を曲げ続けるということは筋肉の負担になるのです。

特に股関節と言うのは大腿骨と骨盤の合わさった部分であり、それを動かしているのは大腰筋、大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングス等の筋肉。これらは全て腰痛治療のメインになっているもの、つまり筋肉由来の腰痛は股関節の問題であることが大きいのです。そのため立位や臥位よりも座位の方が股関節を屈曲し続けている分腰痛になりやすいのです。

しかも1日何時間も腰の曲げ伸ばし、前かがみをしている人はあまりいませんが1日何時間も座っている人はほとんどの人が当てはまります。座っていることは楽なので気がつかないうちに腰痛へと進んでいきやすいのです。

対処法

股関節と周囲の筋肉は全て腰痛と歩行に大きく関係しているため最も簡単な腰痛対策は股関節周囲の筋肉を緩めるということ。坐位を続けない(股関節を曲げ続けない)、同じ姿勢を続けない、運動をする、ストレッチをする、歩くということになります。

もし椅子に座り続けないといけないならば椅子を高くするか座布団などを下に入れて股関節の曲がりを減らすようにすると良いでしょう。ただし椅子を高くすると相対的に机が低くなるため、場合によってはそれも腰痛の原因になるのでその辺は様子を見ながら調節してください。

症状

ぎっくり腰ほど痛みは強くありませんが筋肉由来の腰痛は動くと腰が痛い、じっとしているとだんだん痛くなってくるという症状がみられます。

腰を曲げると痛い

筋肉由来の腰痛の場合腰を曲げると痛いのは硬くなっている筋肉が伸ばされるからですが、実際は前に曲げるときも後ろにそらすときも腰ではなく股関節を一番曲げています。そのため腰を曲げると痛むのは股関節に関係する筋肉の可能性が一番高くなるのです。

朝や夕方になると痛い

毎朝起きた時に腰が痛いのは寝ている間は身体を動かさないのと体温が下がることによって筋肉が硬くなっているからで、夕方になると腰が痛くなってくるのは筋肉が疲労して硬くなっているからです。

腰痛がない人でもでも朝や夕方は筋肉は硬くなるのですがもともと腰の筋肉はそこまで硬くなっていないので腰痛までには至りません。一方腰が悪い人はもともと腰の筋肉が硬くなっているのでプラスαの出来事が加わることによって更に筋肉が硬くなって痛みを生じるのです。

座っていると痛い

背筋を伸ばして骨盤を垂直にして座ることが正しい座り方と一般的に言われているため、骨盤が後ろに倒れる(骨盤後傾)のは良くないことと思われています。ではリクライニングチェアはどうでしょうか?

リクライニングチェアは背もたれを後ろに倒して身体を預けるため骨盤は後傾せざるを得ませんが、そのせいで腰が悪くなったという話は聞いたことがほぼありません。少なくとも座っている状態では骨盤後傾が悪いわけではないのです。

背筋を伸ばした座り方、リクライニングチェアの座り方には骨盤から上半身迄が一直線になっているという共通点があります。つまり骨盤が垂直であれば上半身も垂直に、骨盤が後傾するのであれば上半身もその角度に合わせれば腰痛にはなりにくいのです。

ところが机に向かって作業をする場合は骨盤は後傾しやすく上半身は前傾気味という相反する状態になり、それらを支える筋肉が疲労して硬くなって上半身と骨盤の境目である腰に痛みが起きるのです。

そのことから座っていると痛くなってくる人は深く腰掛けて背筋を伸ばして座る、猫背にならないように椅子と机の高さを調節する、椅子の高さが調節できない場合は座布団を下に敷くようにして効果のほどを見てください。

対処法

該当する筋肉を探してストレッチやテニスボールを使って緩めていきます。

治療

腰痛だと腰に治療するというイメージがあるかもしれませんが、上記で述べたように股関節や骨盤を動かしている筋肉が原因で腰痛が起きることが圧倒的に多いので治療も骨盤股関節の周囲がメインになります。

慢性腰痛はストレスにより自然治癒力が低下して腰痛の治りを妨げているので、腰だけを治療しても治りは良くありません。自然治癒力を回復させるような治療やセルフケアが必要になるため全身を見ていく必要があります。

そのため慢性的な腰痛は当院では保険の治療は不可で自費(鍼灸気功治療か整体治療)での治療になります。

最後に

道に迷ったときには人に聞いたり調べたりすれば場所はわかりますが自分で進まないと目的地には到着しません。

治療も腰痛回復の方向性を示すことは出来ますが目的地までは連れて行くことは出来ません。その方向に沿って進んでいくことが出来るのは自分だけだからです。

そのため慢性的に腰痛があるというのは進む方向が間違えているか、そこに立ち止まっている状態のどちらかということになるので、前者であれば何かしらの治療を受け、後者であればばセルフケアを行なう必要があるのです。

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