ぎっくり腰の電気療法

はじめに

昔は特にそうだったのですがぎっくり腰腰痛の原因として筋肉というのは無視されていました。筋筋膜性腰痛という名前はありましたが名前が上がっていたのはせいぜい脊柱起立筋ぐらいでしたでしょうか。

単純に腰を動かして痛いのであれば筋肉を最初に考えるのが普通なのですがそうではなかったのです。現在でも腰痛の85%は原因不明で椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症と続きますが筋肉というのはでてきません。

その割には治療は電気療法やマッサージ、アイシングにホットパック、湿布にテーピング等を行なっています。これらをやったからといってヘルニアや脊柱管狭窄症が良くなるわけではありません。これらは筋肉を良くするためにおこなっているのです。

ぎっくり腰は異常に収縮して硬くなってしまった筋肉を伸ばした時に起きます。身体を動かすと痛いのは主に硬くなっている筋肉を伸ばすからです。また硬くなった筋肉は血管を押しつぶすので血行不良となり発痛物質を産生して痛みを引き起こします。ぎっくり腰の初期はじっとしていても痛いのはそのためです。

治療としては「筋肉を緩める→筋肉に潰された血管が元に戻る→血行促進→発痛物質を洗い流す」ということになりますがこの内直接できることは硬くなった筋肉を緩めることなので治療としては筋肉を緩めることができる手技療法と電気療法をおこないます。

ぎっくり腰初期の電気療法

電気療法は筋肉をピクピクと動かすことによって血行を促進して発痛物質を洗い流すためぎっくり腰には有効なのですが、発症から1~3日後までの初期だけは違います。

ぎっくり腰の初期はまだ筋肉が驚いた状態なので無理に筋肉を動かすと悪化する可能性があるからです。そのために筋肉を動かす働きのあるの電気療法は初期に関しては避けた方が無難です。

その場合当院では筋肉を動かさない微弱電流(マイクロカレント)を使います。微弱電流は硬くなっている筋肉よりも内部の細胞にアプローチして修復や活性化をおこなう機器で筋肉の内部から治していくというもの。

正常な細胞は自ら作り出しているエネルギーを使って細胞のメンテナンスをおこなっているので細胞が損傷してしまうとエネルギーが不足して修復ができなくなります。この時に他の細胞から流れて来る損傷電流がエネルギーを増やして細胞の修復の手伝いをして正常な細胞に戻します。

この損傷電流は微弱電流と同じ強さのため外部から人工的に微弱電流を入れることで細胞の修復を助けることができるというわけです。

中期以降の電気療法

中期以降は状況によって2パターンの電気治療をおこないます。

歩行痛がない場合

腰痛はあっても痛みなく普通に歩ける様であれば中周波に変更していきます。筋肉の硬さは初期の異常な硬さではなくなっているので今度は中周波の電気刺激によって筋肉にポンプ運動をさせて緩めていきます。筋肉にポンプ運動をさせることにより筋肉が緩んで血行が良くなり発痛物質を洗い流すことができます。

歩行痛がある場合

歩行痛があるということは筋肉の収縮がまだかなり強く残っているということ。その時に中周波を使うと強引に筋肉を動かしてしまい回復を妨げる可能性があるので、筋肉を収縮させることはなく細胞にアプローチしていく微弱電流を継続します。
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