腰が伸びない腰痛

腰が伸びないタイプの腰痛には2通りあります。1つ目は椅子から立ち上がる時にしばらく腰が伸びないというもの。もう1つは椅子から立ち上がる時にぎっくり腰になってそのままずっと腰がのびないもの。言うまでもなく前者はぎっくり腰の前段階です。

腰が伸びないぎっくり腰の症状

腰を丸めた状態でゆっくりした足取りで入ってきます。座ってもらうとそんなにつらくはないのですが立ち上がる時に痛みがあり腰が伸びないので丸くなっています。ベッドに寝てもらうと仰向けはつらいのですが膝を立てると楽になります。うつ伏せは比較的楽なのですがその状態から両膝を曲げていくと痛みがでます。

使いすぎ

これは「大腰筋」という筋肉が硬くなった時に起きる腰痛の典型的な症状です。大腰筋という筋肉は腰から足の付け根に着いているので働きは股関節を屈曲させる事、つまり足を挙げるか腰を曲げる時に使います。日常生活では歩行や前かがみが関係しますが最も関係するのが事務作業、パソコン、スマホの使用、車や電車、TVの視聴等座る時間を長い場合です。

座っている時間が長いということは大腰筋を酷使する時間が長くなるということなので大腰筋は疲労により縮んで硬くなっていきます。特に膝と胸の距離がが近づけば近づく程この筋肉の負担が増えるので低い椅子、ソファーや前かがみで座るような状態は更に悪くなりやすいです。以前の当院にはソファーとパイプイスがありましたが腰が伸びない腰痛の人の場合はパイプイスの方が膝と胸の位置が離れていますからパイプイスに座る傾向がありました。

硬くなった筋肉は急に伸ばされるのを嫌います。急に伸ばすと危険を感じて反射的にかえって縮んでしまうのです(ストレッチはゆっくり伸ばすのはこのためです)。座った状態から急に立上がると腰痛は起きるのはこのためです。

他に膝と胸が近づく動作は歩行があります。通常の歩行では膝はそれほど高く挙げないのですが、それでも長時間の歩行では大腰筋は疲労してきます。もも上げ、階段、坂は膝を高く挙げるのでかなり影響します。いつもと違う重い靴を履くのも関係するかもしれません。

自律神経の乱れ

細菌やウィルスが入っただけで風邪にならないのと同じように筋肉を使いすぎただけではぎっくり腰や腰痛にはなりません。特に睡眠中に自律神経の副交感神経が優位になると成長ホルモンが活発になって傷んだ筋肉を修復するからです。

しかし睡眠の問題、不規則な生活、体調の問題、身の回りの環境の問題等が重なるとストレスが大きくなって自律神経が乱れて交感神経が優位な時間が長くなります。すると「ストレス→自律神経の乱れ(交感神経優位)→成長ホルモンの分泌が減少」となってしまい筋肉の修復が遅れるようになります。つまり「使いすぎ」+「自律神経の乱れ」で腰痛やぎっくり腰になるのです。その中で大腰筋を使いすぎて修復が遅れた場合に腰が伸びない腰痛になります。

予防

では普段からどうしたら良いかと言うと、一つ目は長時間続けて座らない。大腰筋のストレッチをする。急いで立上がらない等大腰筋の負担を軽くする事。もう一つは睡眠、胃腸、不規則な生活、精神的ストレス等のストレスを減らし自律神経を正常に保つために生活習慣を改善させること。特に睡眠を充分にとるようにしてください。食欲、睡眠、排泄、身体の柔軟性等の状態が自律神経の目安になります。天候も注意した方が良いですね。雨、台風、前日との温度差が大きい、朝晩で温度差が大きい、日中に温度が上がらない、季節の変わり目等。

腰が伸びないぎっくり腰になってしまったら

腰が伸びないぎっくり腰の場合は大腰筋が硬くなっている可能性が高いのでこの筋肉が緩めば痛みが減って腰は伸びるようになります。しかし慢性的な腰痛と違ってぎっくり腰の場合は筋肉がびっくりしている状態なので無理にストレッチなどをして伸ばそうとしても反発されて悪化する可能性もあります。ぎっくり腰になってしまったら先ずは専門家に見てもらうのが無難です。

治療

治療は基本的には大腰筋もしくは大腰筋に関連する筋肉を緩めていきます。通常このタイプのぎっくり腰は腰の痛みよりも腰が伸びないことを訴えますがしっかりとした所で治療を受ければ帰りには腰が伸びているはずです(痛みは残ります)。
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